そらいろ

　頬を染めた君は
「ど、どう……かな？」
　上目遣いで僕を見た。

「う、うん、似合う、よ」
　僕は、君の姿を上から下までじっくりと見やる。
　舐め回すかのように時間をかけて、君の姿をこの瞳に映せば…君はほんのりと微笑んだ。
「は、恥ずかしい、よ…」
　君は己の頭に装着された、黒い兎耳を両手でへにょりと曲げた。
「そんなに見ないで…」
　黒く、伸縮性のあるレオタードは君の身体をぴったりと包み込み。
　恥ずかしそうにモジモジ動けば、光沢のある黒い布地がテラテラ動く。
　控えめな胸を手で押さえる君はなんとも扇情的で…
　僕の胸の鼓動はドキドキと更に昂ぶりを見せた。

　細く白い足は網タイツで包まれている。
「網目の大きい人程、いやらしいって本当かな？」
　僕が下衆な笑みを浮かべてみれば
「も、もぅっ！着た所見てみたいって言ったの、君だよっ！？」
　ポカポカと両手を叩いてくるが、僕には届かない。
　カフスが揺れ、首元の黒い蝶ネクタイも揺れる。
　あぁ、なんて愛らしいんだ、僕のバニーガール……





　※




「え、えぇ、そうなんです、うちの主人がバニーガールみたいな服を着て
　延々と鏡に向かってブツブツ呟いてるんです。もう私、どうしたら…！」




　らめぇ。