そらいろ

彼氏になりたい。
君を僕だけのものにしたい。
いつからだろう、僕の胸は君を見る度
ヂクヂクと鈍い痛みが胸を支配し始めたんだ

君にお似合いの彼が居ることなんて知ってるさ
僕がキューピッドになったことだって、十分なほど自覚してるさ
あの頃に戻れたら、僕はどんなことをしてでも自分を止めるだろうな

おまえは、いずれ彼女を愛してしまう、って
信じないかもしれないけれど、でも必死で止めるさ

愛だの恋だの結婚だの
そんなもんとは無縁だと思ってた
好きなら愛しいなら、お構いなしに奪えばいいと思ってた
イジイジするヤツらを、僕は鼻でわらってた
意気地無し、って

でも、恋は呆気なく僕の足を掴んで
純愛の沼に引きずり込んでいくんだ

いっそ非情に無情で強引に
君を奪えればいいのに
そうさせないのは君のせい？あいつのせい？
わからないよ、ただただ痛む胸をもて余すだけ

奪おうと思えば奪えるさ
だって僕は君の攻略法を誰よりも知ってるから

でも違うんだ
もっと自然に、もっと策略なく
中学生のような甘酸っぱさで恋を始めたいんだよ、僕は

世の中は人間で溢れかえるのに
その半分が女なのに
それでも僕が欲するのは君だけなんだ

欲望にまみれた想いじゃない
ただ純粋なんだ
純粋に君を愛したいんだ

きっと君は気付くよ、僕のこの想い
そして君は掴むよ、僕のこの手を
その時は、僕なりの純愛をみせるから

その日まで
僕はこの剣を密やかに磨くよ